意外と知らない?ワインの産地、煙台

今、オンラインレッスンで教えてもらっている先生は煙台出身。
煙台?どこそれというのが第一印象だったが、話を聞いていると、
魅力的な街に感じたので、紹介したいと思う。

煙台(中国語では烟台(yān tái))は山東省という省にあり、
首都の北京からは南東約400kmにある海沿いの都市だ。
地図上では下のような感じで、韓国や北朝鮮にも近い。
山東省で一番有名な都市は近くにある青島ビールで有名な青島だと思う。
実は私が出張で初めて中国に訪れたのが青島で、その後も2回ぐらい
行って、思い出のある街なのだが、近くの煙台のことは全く知らなかった。

煙台は清の時代に早い時期に西洋諸国に開港され、
17か国が煙台に領事館を設置したとのこと。
現在は産業都市としても発展し、また海岸都市のため、
中国では観光地としても有名らしい。

先生から話を聞いてて面白かったのは、煙台がワインの産地
であるということ。中国に赴任していたときは青島ビールか
白酒、黄酒(紹興酒)ぐらいの感覚でワインなんて飲んだことなかった
気がするが、実は中国でのワイン生産量は世界10位で、そのうち
3分の1以上が煙台で生産されたものだという。

なんでも煙台はフランスのボルドーと同じぐらいの緯度にあり、
気候も近いので、ワインの生産に向いているそうだ。
ビールで有名な青島とワインで有名な煙台が隣どうし、
というのはなんとも面白い。

また煙台でワインの製造が始まったのが1892年(約130年前)らしく、
そんなに昔から作ってたんだということでこれもびっくり。
張裕ワインというブランドで世界的にも高い評価を得ているという。
創業当初の工場跡地が現在は博物館となっており、
中国ワインの歴史を知るとともに、試飲もできる。

もちろんワインだけでなく、海沿いの都市なので風光明媚だし、
夏は暑すぎず、冬も寒すぎずという感じ。
現在は日本からの直行便は出ていないようなので、やや行きづらいが、
機会があれば是非行ってみたい街になった。